空蝉日記帳

ひとりごと。

#11 青春日記

これは二日分の日記。9月9日分は普通に忘れてた。

 

9日は愛する妹に来てくれと懇願された、妹の学校の文化祭に行ってきた。

一学年2桁近くの数のクラスがある、それなりに大きな高校。だだっ広い校庭に引き戸の扉、壁に貼られた部活のポスター、お揃いのTシャツを着てはしゃぐ生徒。

通信制高校に通っていた僕にとっては、中学校以来に見る、ちゃんとした”学校”らしい学校だった。

お化け屋敷に入ったり、アイスを食べたり、軽音部のステージを見たり…文化祭らしいものは一通り体験したと思う。

 

正直、居心地の良い空間ではなかった。人は多いし、騒がしいし、いわゆる”ノリ”というのも苦手。

お祭りの屋台でよくある、あのじゃんけんシステム。あれが何故だか無理な人間であるから、テンションの高い高校生の圧力はあまり得意ではなかった。

 

しかし、忘れてはいけない。僕と妹は、俗に言うシスコンなのである。

互いが互いのことをそこそこ愛しているし、特に妹は重度。

校内、そして同級生の前だというのに、手を繋ぎ腕を組み抱きつき……ということを平然とやってのける人間だ。

流石にここまでのレベルだと将来が心配になったりしなくもないが、事実、それを否定できない自分がいるのも事実だし、気分が沈んだ時にはそれに助けられている。

ただ遊びに行っただけではあったが、素直に喜んでもらえて嬉しかった。

 

そんな将来が心配な妹だが、勉強はすこぶるできる。

というよりも、僕ができなさすぎるだけの可能性もあるけれど。

目の前ですらすらと英語を読まれると、やはり憧れというか、尊敬の心を向けざるを得ない。

それもあって、最近やけに知識欲が湧いている。自分の専門は心理学だというのに、英語であったり理科であったり文学史であったり、関係のない分野の部強がしたくて仕方がない。

「~をやるな」と言われるとやりたくなるという、カリギュラ効果なる現象があったと思うが、それに近い。今やらなくていいことばかり、やりたくなってしまう。困る。

 

ひとまず、ローマ字を書くときに使う、音を伸ばす「̂」←これを、

「サーカムフレックス」と呼ぶという、謎の雑学だけは覚えた。

強制されない勉強は楽しい。

ただでさえ高校は通信制で、一般の学校よりも勉強量は少ないし、中学校だって半分くらいは行っていないのだ。昔の勉強をやり直してみても良いかもしれない。

夏休みはもう少しある。いろいろやってみよう。