#16 恐怖日記
やっぱり深夜。
簡潔に、とりあえず昨日見た夢の話でも書いておく。
エレベーターに乗っていた。
無駄に広い、部屋みたいなエレベーター。そこに慣れた顔の友人と乗っていた。
徐々に上がっていくエレベーター。階数ボタンなんてない。ただ乗っていた。
ふと上を見上げると、天井があった。
天井。エレベーターは徐々に上に進むのに、天井。
さながら大きなプレス機のようだった。このままだと確実に潰れる。
潰される直前で、天井をよく見た。
人、一人がぎりぎり通り抜けられそうな、細くて狭い、丸い穴が開いていた。
分厚い天井に開いた、円柱型の穴。
そこに入れれば、潰されないで通り抜けることが出来る。
そんなふざけたアトラクションみたいなエレベーターに乗っていた。
夢の中の僕は生に忠実で、潰されまいとそこに入ってなんとか生き延びていた。
何度か狭い空間を通り抜けた後、また同じように穴あき天井が迫ってきた。
そして同じように、穴にくぐってやり過ごそうとした。
けれど、その穴は、貫通していなかった。その穴の中に、天井があった。
そこに進んでいった僕はどうなったか。
そう、人がやっと通り抜けられる空間に、しかも明かりもない真っ暗な空間に、閉じ込められた。
天井はすぐ頭上。背伸びすらできない。
そんな空間に閉じ込められた。
そこで目が覚めた。とんでもない悪夢だった。
それを悪夢だという理由は、ただ一つ。
僕は閉所が駄目だ。
人は誰もが一つは何かしらの恐怖症を持っていると思うが、僕は閉所恐怖症だ。
押し入れとか、トイレの個室とか、そのくらいなら大丈夫。体制を変えることがまだできるから。
ただ、体制を変えられないほどの空間は駄目だ。よく映画で見るダクトの中とか、病院のMRIとか、ああいうの。あれは駄目。
よく猫がパイプに挟まったとか、プールの排水溝に吸い込まれたとか、そういう事件も稀に聞くが、あれは想像しただけで駄目。
動けないとか、挟まれるとか、そういう状況が本当に駄目。
故に、昨日の夢は最悪だった。何も理解できない上に、恐怖を感じる夢だった。
今日もあまり情緒が安定していなかった。
人に対して腹が立つことはあまりないが、現象や行動にイライラすることは稀にある。最近はそれが、特に顕著に表れている。
貧乏ゆすりが治まらない。
昨日行った神社のおみくじにも書いてあったが、少し一人で過ごす時間が足りないんだろうか。
別に神様など信じてはいないのだけど、たまには通話に混ざらず、少し一人で過ごしてみるのも良いのかもしれない。
とは言いつつ、一人だと寂しいので混ざりに行ってしまうんだろうなとは思うが。
少し考えてみよう。
今日は久々に絵を描いて、少しリフレッシュも出来たことだし。
さぁ明日もなんとか頑張ろう。